個人年金保険利率が高いのはどれ?返戻率との違いや失敗のない選び方

個人年金保険に加入するなら、当然利率の高い商品に入りたい!と思いますよね。

でも「保険に詳しくないから、そもそも利率って‥?どうやって計算するの?」と思っている方も多いでしょう。

ここでは、個人年金保険を選ぶ際の利率の見方について、また返戻率との違い、利率以外に見るべき部分や、利率の高い商品にはどんなものがあるのか、などを解説していきたいと思います。

これを見れば個人年金保険の選び方がまるわかり!

ではいきましょう。

個人年金保険の種類は?

まず個人年金保険にはどのような種類があるのかを見てみましょう。

受け取り期間によって2種類

確定年金

10年確定年金など、指定の期間年金を受け取れるタイプの保険。

期間中に死亡してしまった場合も残りを遺族が受け取れる。もっとも加入者の多い保険。

終身年金

受取人が生きている限り一生涯年金を受け取れるタイプの保険。

保証期間付きのものと、保証期間のないものとがある。死亡した時点で年金支払いは終了する(保証期間付きの場合は保証期間以降はなくなる)。

運用方法によって2種類

定額年金

契約時の利率で受け取り時の年金額が決まっているタイプの保険。

中途解約しなければ支払った保険料より数%多くの年金を受け取れる。

安定しているが近年利率が下がり続けているので、お得感は少ないかも。

変額年金

運用実績によって受け取り時の年金額が変動するタイプの保険。

利益が大きくなる場合もあるが、反対に元本割れする可能性もある。

インフレになった場合利率も上がるので、インフレリスクに対応できる。

個人年金保険の利率・返戻率とは?

個人年金保険を考える際にまず見るのが利率(保険では予定利率と呼びます)かと思います。

もうひとつ返戻率という単語も出てきますが、この予定利率と返戻率とは別物です。

このふたつがどのようなものかをしっかり理解しておかないと、個人年金保険の選び方を間違えてしまいかねませんので、それぞれの違いを知っておきましょう。

予定利率とは?

保険会社は契約者が保険料として支払ったお金を運用して利益を出し、それによって年金を支払います。

その運用して出す利益を最初に予定して設定し、その利率で保険料をあらかじめ割り引きます。

この利率が「予定利率」です。

予定利率が高いとその分保険料が割り引かれるので保険料が安くなり、予定利率が低いと保険料は高くなります。

まとめると、「予定利率が高い保険は安い保険料で多く年金が受け取れる」ということになります。

返戻率とは?

保険商品の比較でもうひとつよく出てくるのが「返戻率」です。

返戻率とは、支払った保険料に対して受け取れる保険金がどれくらい増えるかということです。

返戻率が100%未満だと、支払った保険料より受け取れる年金額が少ないということで、100%を超えていれば支払った保険料よりも多くの年金が受け取れるということです。

利率と返戻率の違い

どちらも支払う保険料に対してどれだけお得なのか、という点では同じですが、では明確な違いはどこにあるのでしょうか?

それは、予定利率は1年単位で決められているものであること、つまり1年につきこれくらい運用利益を出せそうなので何割を保険料から割引きますという保険料の割引率であるのに対して、返戻率は支払う保険料全体にかかり、どれだけ増減するかというものです。

そもそものかかる対象が違うので、数字を見る際には注意してください。

利率の計算方法は?近年の推移は?

では利率を計算することは可能なのでしょうか?

また昔と比べてここ最近の利率はどのように変わってきているのか、推移も見てみましょう。

利率の計算方法

利率は返戻率のように消費者が計算できるものではありません。

利率は、「保険会社が経費なども含めた上でこのくらいで運用できそうかな?」と設定するものですので、予定利率がいくらだから保険料がこのくらい安くなる、とか受け取り年金がこれくらい違ってくる、というように消費者が計算して比較することは難しいです。

また、違う保険商品で全く同じ条件の保険というものはないので、利率だけで比較することが難しく、利率に関しては「利率が高ければ運用益が高くお得なんだな」程度の認識で大丈夫です。

利率の推移

保険に対する予定利率も、銀行預金の利率などのように世の中の景気で変わっていきます。

昭和50~60年代のバブル景気前後は予定利率が5%くらいのものが多く、非常にお得な保険がゴロゴロしていました。

ですが、平成4年には4%台に、平成8年には2%台に、そして現在は1%あるかないかの商品がほとんどです。

2017年には金融庁の定める標準利率(各保険会社はその数値をもとに予定利率を決める)が0.25%に引き下げられ、ますます予定利率は下がってきています。

これは過去最低水準の数字で、個人年金保険などの長期の貯蓄保険は販売を停止するところも出てきています。

利率の高い個人年金保険はどれ?

予定利率が高いと保険料は安く、大きな保障が得られるということは前の項で説明しましたね。

では、実際に利率の高い保険にはどんな商品があるのでしょうか。

マニュライフ生命 こだわり個人年金(外貨建て)

利率3.12%(米ドル、1.5%の最低保証あり)

・利率が高いだけでなく家計の状況に合わせて柔軟に契約内容を変更できます。

例えば、子供がお金のかかる中高生の間は保険料を一時的に減額したり、大学の学費で家計がギリギリの時はいったん保険料の支払いをストップしたりということが可能です。

また、払込期間が終わっても、その時点で円高であれば円安になるまでしばらく払込期間を延長することもできます。

・利率は1.5%の最低保証があるため、外貨建ての利率の高さを生かしながらもリスクを軽減してくれている保険です。

三井生命保険 ドリームフライト(外貨建て)

利率2.50%(豪ドル、2.0%の最低保証あり)

・為替相場の状況に応じて保険料の支払いを一時ストップしたり再開したりできます。

・個人年金保険料控除の対象でもあるので、節税効果も期待できます。

・利率2.0%の最低保証があり、高額な利率を保証してくれているので外貨建てのリスクを抑えた商品です。

住友生命 たのしみワンダフル

利率0.65%

・たのしみランク(15,000円以上)適用の保険料であれば受け取り利率がアップします。

・年金受け取り年齢を後ろ倒しし据え置き期間を作ることで受け取り額をアップさせることができます。

・クレジットカード払いができるので、カードのポイントを貯めている人にはお得です。

明治安田生命 年金かけはし

利率0.55%

・死亡保障がついていますが医師の診断や告知が必要ありません。

・据え置き期間を作ることで受け取り額をアップさせることができます。

三井住友海上あいおい生命 &LIFE 終身保険(低解約返戻金型)

利率0.5%

(以前は最低保1.25%の商品を販売していたようですが、現在はありません)

・利率変動型なので金利が上昇すれば受取金額が増えるうえ、最低保証0.5%があるのでリスクも抑えられる保険です。

・払い込み満了後に契約内容を変更できます(死亡保障を続ける、年金を受け取る、介護年金に変更する)。

少し前までもう少し全体的に利率は高かったのですが、やはり2017年の標準利率の引き下げを受けて軒並みかなり下がったようです。

こうして利率だけを見ると外貨建て保険は非常に高利率ですが、その分為替リスクがあります。(為替手数料もかかります)

例えば契約時1ドル=100円、支払い保険料が100万円で、10年後受け取り年金が120万円に増えていたとして、受け取り時に契約時と同じ1ドル=100円のままであれば120万円受け取れますが、1ドル=80円になっていれば96万円しか受け取れないことになります。

反対に1ドル=120円になっていれば144万円受け取れることになりますから、受け取り時の為替相場によって金額が変動するリスクがあるということです。

老後資金に余裕がある方であれば、受け取る年齢になった時にもし円高であればいったんドルのままで受け取り、為替相場が円安になるまで待つという手もあります。

ですが個人年金保険をかける方のほとんどが、老後の生活費用を公的年金だけではまかなえないと考えてかけていると思うので、受け取り年齢になっても受け取れないというのは厳しいのではないでしょうか。

やはり外貨建て年金はその分のリスクをしっかり踏まえた上で選ぶ必要があると思います。

個人年金保険の選び方

利率の高い個人年金保険を何点か紹介してきました。

ですが実際に保険を選ぶ際に、予定利率の高さだけで選ぶと失敗してしまうこともあります。

ここでは保険を選ぶ際の注意点を何点か説明していきます。

銀行預金の利率との比較

保険の営業マンから、「銀行預金の利率は0.01%ですから、それに比べて個人年金保険なら2%!かなりお得に貯められますよ~」と言われたら、「確かにめちゃくちゃ利率が高い!お得だ!」と思ってしまうかもしれませんね。

でもちょっと待ってください。

銀行の預金利率と保険の予定利率はまったく別物なので、同列で比べてはいけないのです。

銀行の預金利率とは、預けた現金全てに対して利率がかかり、いつでも自由に引き出せるものです。

対して保険の予定利率は保険料全体にかかっているわけではなく、予定死亡率やかかるであろう経費(予定事業費率)の分も含まれるので、実質の利回りはもう少し下がります。

とはいえ、実質の利回りがもし0.1%であっても、国内大手銀行が軒並み0.01%程度であることを考えればお得です。

ただ現在はネット銀行が高いところで0.15%ですので微妙なところですが、どちらにしても営業マンのセールストークを鵜呑みにせず、冷静に判断することが大切です。

わかりやすいのは利率より返戻率

保険商品のパンフレットなどは予定利率が必ずしも掲載されているわけではなく、返戻率が載っているものの方が多いかと思います。

予定利率は保険料の割引率なので、どれだけ安い保険料で大きい保障を得られるかという点では、確かに予定利率の高さは保険を選ぶ目安になりますが、「実際にどれほどお得なのか?」ということはわかりにくいかと思います。

各社の似た条件の保険を比較する時に、わかりやすいのは返戻率の方です。

返戻率であれば、

毎月の支払保険料×12ヶ月×支払い年数×返戻率=受け取り年金額

受け取り年金額-合計保険料=実際に得した金額

となるので、誰でも簡単に計算できますし、どれくらいお得なのかがはっきりとわかりやすいですよね。

比較するときはなるべく同じ払込期間、同じ受け取り年齢、同じくらいの保険料で設定して、そのうえで返戻率から実際に受け取れる金額を計算してみてください。

保険料控除は受けられるか

外貨建て保険だと、個人年金保険料控除を受けられない場合があります。

保険料控除は毎年何十年と受け続ければ節税効果は大きく、その分保険料が割り引かれたと考えれば返戻率はかなり大きくなります。

そのため、保険料控除を受けられないと損をすることになるので、選ぶ際にはそこもチェックしてほしい部分です。

保険会社の破綻リスクも重要

保険会社が破綻してしまった時に、もっとも影響を受けるのが個人年金保険や学資保険などの貯蓄保険です。

「生命保険契約者保護機構」というものがあり、万一破綻しても保険契約そのものが無意味になるというようなことはありません。

ですが貯蓄型保険のような保険会社の負担が大きい保険は、責任準備金(保険会社が満期金などのために準備しておくお金)が10%カットされ、予定利率も引き下げられてしまうのです。

知名度も高いし、そんなに簡単にはつぶれないでしょ?と思いますか?

しかし10年間生き残れる会社が全体の6%などと言われる世の中で、個人年金保険は契約期間が20年や30年以上というものが多いです。

この長い期間に絶対つぶれないとは断言できませんので、保険を選ぶ際は商品だけでなく保険会社の健全性もしっかりチェックすることが大切です。

まとめ

個人年金保険の利率について詳しく説明するとともに、利率の高い保険をご紹介してきましたがいかがでしたか?

数字の苦手な方にとっては利率や返戻率の計算はめんどうだからと、つい数字の高さだけで選んでしまいがちかもしれません。

ですが、利率や返戻率を理解することでどれだけお得になるのかをより実感でき、しっかりと選ぶことができるようになるかと思います。

また、利率の高い保険の中にも様々なリスクや特徴があることも知っていただけたのではないでしょうか。

個人年金保険を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。

参考書籍:「個人年金を考えるならこの1冊」三田村 京

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