SBI証券でiDeCoに加入する3つのメリットと2つのデメリットをFPが解説

iDeCoはどこで加入したら良いか分からないと感じたことはありませんか?

実はiDeCoには、加入する金融機関によって違いがあり、SBI証券で加入できるiDeCoは他の金融機関にはない特徴があります。

今回はSBI証券で加入できるiDeCoに、どんな特徴があるのかを良い点も悪い点も含めてまとめてみました。

「iDeCoなんてどこで加入しても変わりない」

そう感じている方にぜひ確認して頂きたい内容になっていますので、参考にしていただけますと幸いです。

SBI証券はどんな証券会社

SBI証券は、SBIホールディングス株式会社の100%子会社で、オンラインの証券口座の中では、国内で1番の口座保有数を持つ、インターネット証券会社です。

住信SBIネット銀行と連携したサービスを展開しており、証券会社の中でも各種手数料が低い水準にあります。

また、外国株式やIPO(新規公開株)の取り扱いが、ネット証券の中でも最も多いという特徴があります。

iDeCoの特徴をおさらい

SBI証券でiDeCoに加入するメリットを説明する前に、iDeCo自体にどのような特徴があるのかを解説していきたいと思います。

iDeCoの仕組み

iDeCoは個人型確定拠出年金の略で、自分で毎月掛金を拠出し、将来の年金のために積立ていくものです。

他の年金制度や、商品との違いは、自分で運用先を指定することです。

国が運営している公的年金は、国民が支払った年金保険料を、専門機関で運用し、年金の財源を確保しています。

それに対してiDeCoは支払った掛金の投資先を自分で株式や投資信託などに投資し、運用して将来受け取る年金のために積立ていきます。

掛金は全額所得控除

iDeCoで毎月支払った掛金は、全額が所得控除の対象となるため、所得税や住民税の負担を減らすことができます。

所得税や住民税の金額を計算するときは、その人の年間の収入に、決まった税率をかけて求められますが、収入の全てが対象になるわけではなく、特定の金額は計算から省かれます。

この省かれた金額のことを「所得控除」といいます。

iDeCoの掛金の上限は、

・会社員or公務員:23,000円(但し勤め先に”企業型確定拠出年金”がある場合は12,000円)
・自営業orフリーランス:68,000円(但し国民年金基金と合算)

となります。

仮に23,000円を毎月かけていた場合は、23,000円×12ヶ月で276,000円の所得控除を受けることができます。

所得税を求めるときに用いる税率は、その人の所得(年収-所得控除)で変わるのですが、仮に20%の税率とした場合、

276,000円×20%=55,200円

この分所得税の額が少なくなり、節税することができます。

住民税の場合は、税率が10%ですので、27,600円を節税することができます。

所得税と住民税の節税額を合計すると、82,800円(55,200円+27,600円)分の税金の負担が減るので、とても大きな節税効果を得ることができます。

運用で得た利益や将来の受け取りなどが非課税

株や投資信託などで運用をして利益を得た場合、利益から約20%の税金が徴収されます。

しかしiDeCoでの運用益は、全額非課税なので、運用益から税金が取られることはありません。

さらに積立てた年金を受け取る場合は、受け取り方によって以下の控除を受けることができます。

・年金形式→公的年金控除
・一時金受取→退職所得控除

このように、iDeCoはとても税金を優遇してくれる制度なのです。

iDeCoの注意点

このように良いことが多いように感じるiDeCoですが、もちろん注意すべき点も存在します。

まず、iDeCoで拠出した掛金は60歳まで引き出すことができません。

そのため、掛けている途中でお金が必要になった場合でも、一切引き出すことができないので注意しましょう。

そして、運用は自分で指定して行うため、場合によっては元本割れを起こす危険性があるだけでなく、運用には各種の手数料や運用会社に支払う信託報酬というものもあるためコストがかかる点も、留意する必要があります。

SBI証券で加入できるiDeCoのメリット3選

それではSBI証券に加入することにより、どのようなメリットがあるのでしょうか。

メリットは以下の3つが挙げられます。

口座管理手数料が無料

SBI証券でiDeCoに加入すると口座管理手数料が無料となるので、運用の際にコストが発生しません。

しかし、少しややこしいのですが、口座管理手数料は、SBI証券に支払う分は無料なのですが、国民年金基金連合会と事務委託先金融機関には支払う必要があり、別途167円の手数料が発生します。

SBI証券でiDeCoに加入すると以下のような手数料が発生します。
※カッコ内は、国民年金基金連合会や事務委託先金融機関に支払う手数料も含めた合計の手数料です。

⑴加入・移管手数料:0円(2,777円)
⑵口座管理手数料:0円(167円)
⑶給付事務手数料:432円
⑷還付事務手数料:648円(2,109円)

口座管理手数料はiDeCoを利用している金融機関に対しても手数料が発生する場合もありますが、SBI証券は支払う必要がないため、月々のランニングコストを抑えることができます。

ひふみ年金に加入できる

ひふみ年金とは、レオス・キャピタルワークスが販売している投資信託で、他にも「ひふみ投信」「ひふみプラス」があります。

このうちひふみ年金は、iDeCo専用に販売されている投資信託商品で、アクティブファンドという積極的に運用益の獲得を目指していく投資信託です。

アクティブファンドは、信託報酬という”運用者へ支払う手数料”が高めに設定されているのですが、ひふみ年金は信託報酬が低めに設定されています。

アクティブファンドの信託報酬も1%以上のものが多く、投資商品のひふみ投信やひふみプラスは0.98%+税なのに対して、ひふみ年金の信託報酬は0.76%+税です。

このためひふみ年金は、低いコストで、大きな運用成果を期待できる投資信託で、取り扱っている金融機関は限られているため、ひふみ年金に加入できることはSBI証券の大きなメリットであると言えます。

多様な運用商品ラインナップ

上記のひふみ年金以外にも、SBI証券のiDeCoでは多数の運用商品を取り扱っています。

そもそも、金融機関がiDeCoに加入している人に向けて販売できる投資商品は、2018年12月現在で最大35本までに制限されています。

しかしSBI証券のiDeCoでは、オリジナルプランとセレクトプランに分けることにより、67本もの投資商品から選択することができるようになりました。

特に2018年に追加されたセレクトプランは、信託報酬が低い商品が追加されているのが特徴です。

それに対して従来のオリジナプランは、新興国や不動産(REIT)を対象にした商品がそろっているため、幅広いジャンルの中から選択できるのが特徴です。

ただしオリジナルプランから、セレクトプランに変更するには、以下の注意点があります。

・書類での手続きが必要
・現在の資産を全て現金化して移管する必要がある
・手続きが完了するのに、2〜3ヶ月かかる場合がある
・変更手続き期間中は、取引ができない

以上の点に注意して変更手続きを行う必要があります。

他の金融機関と比べても、積極的に運用を狙いにく商品から、元本確保型の商品まで幅広くラインナップされているので、自分の投資スタイルに合わせた商品を選ぶことが可能です。

SBI証券で加入できるiDeCoのデメリット2選

年金を受け取る際の選択肢が少ない

SBI証券でiDeCoに加入して積立てをし、60歳になって積立てたお金を受け取るときの年金の受け取り方の選択肢が、他の金融機関よりも少なくなってしまうことに注意する必要があります。

積み立てたお金を受け取るときは、一時金と年金のどちらかを選択しますが、実は両方を選ぶ「併用」を選択することも他社であれば可能です。

併用は例えば半分を一時金、残りを年金という受け取り方を選択でき、自分の退職金などの額によって自由に選べるの理想です。

しかし、SBI証券では併用を選択できないため、他社と比較しても柔軟性は低いといえます。

スマホで管理画面が見づらい

SBI証券でiDeCoに加入すると、専用のサイト上で資産を管理していきますが、スマホでは少々画面が見にくいのが難点です。

なぜならスマホでSBI証券のiDeCoを管理するページを開くと、PCのサイトが表示されるため、文字が小さく見にくくなっています。

楽天証券などは、スマホでも確認できやすい画面になっているため、SBI証券は少し劣っていると言えるでしょう。

SBI証券で選択できるおすすめの商品

ここではSBI証券でiDeCoに加入することができる投資商品のうちおすすめの商品を紹介したいと思います。

ひふみ年金

ひふみ年金は先ほど紹介した通り、アクティブファンドにしては信託報酬が低めに設定されているため、コストパフォーマンスに優れています。

また運用実績も高いため、多少リスクを取りつつも積極的に運用益を狙っていきたいという方におすすめです。

ひふみ年金はオリジナルプランとセレクトプラン両方で選択することができます。

DCニッセイ外国株式インデックスファンド

DCニッセイ外国株式インデックスは、日本以外の先進国市場に投資する商品です。

信託報酬が低いインデックスファンドの中でも、特に信託報酬が低いため、コストパフォーマンスに優れています。

日本は今後少子高齢化が進んでいくため、日本経済は衰退していき、円の価値も下がっていく可能性が高いです。

そのため資産は外貨建てで保持しておくことが望ましいのですが、リスクのある新興国ではなく、比較的安定している米国や欧米諸国など、先進国に投資する方がリスクも抑えつつ、リターンも期待することができます。

eMAXISslim

eMAXISSlimシリーズはセレクトプランでのみ選択できる投資商品で、三菱UFJ国際投信が販売しています。

信託報酬が低いインデックスファンドで、高いコストパフォーマンスを発揮する運用商品として人気です。

信託報酬は、eMAXISSlim国内株式(TOPIX)で0.17172%以内でインデックファンドの中でも特に低い水準となっています。

投資先も幅広く、以下の8種類から選ぶことができます。
※右記は2018年12月時点での信託報酬

・eMAXISSlim国内株式(TOPIX):0.17172%以内
・eMAXISSlim全世界株式(除く日本):0.15336%以内
・eMAXISSlim先進国株式インデックス:0.11772%以内
・eMAXISSlim米国株式(S&P500):0.1728%以内
・eMAXISSlim新興国株式インデックス:0.20412%以内
・eMAXISSlim国内債券インデックス:0.15012%以内
・eMAXISSlim先進国債券インデックス:0.1836%以内
・eMAXISSlimバランス(8資産均等型):0.17172%以内

特に筆者のおすすめは、先進国株式インデックスです。

理由は、先ほどのDCニッセイ外国株式インデックスと同じ理由で、先進国の株式への投資はリスクを抑えつつも、運用成果を期待できるからです。

SBI証券のサイトで試算してみる

SBI証券のサイトから、iDeCoで運用した場合のシミュレーションを行えるサイトへ移動することができます。

またシミュレーションのサイトは、SBI証券が提供しているものではなく。株式会社モーニングスターが提供しているサイトです。

試算の順番は、まず掛金の拠出額の上限を調べるために、以下の項目に答えます。

・年齢(60歳未満かどうか)
・勤務先(自営業、会社員、公務員、専業主婦(夫))
・勤務先の年金制度(勤め先が企業型確定拠出年金に加入しているかなど)

これらに答えると、年間に拠出できる掛金の上限を知ることができます。

そして、その後様々な条件を入力していくことにより、シミュレーションを行うことができます。

実際にシミュレーションをしてみた

今回は以下の条件でシミュレーションを行なってみました

・現在の年齢:30歳
・年収:500万円
・移管資産:0円
・毎月の掛金:15,000円
・運用利回り:3.0%
・扶養配偶者:あり
・扶養している子供:16歳未満1名

このように、SBI証券でできるシミュレーションでは、非常に細かい条件を入力することが可能です。

そして得られた試算結果は

・運用期間:30年(30歳→60歳)
・運用結果総額:8,680,412円
・投資額:5,400,000円(15,000円×12ヶ月×30年)
・30年間の運用益:3,280,412円
・節税額合計(30年):924,000円(所得税・住民税合算)
・運用益に関する非課税:30年間の合計666,416円の非課税

という結果を得ることができました。

つまり30年間かけて毎月15,000円の掛金を年率3%で運用できると、5,400,000円の拠出額に、3,280,412円の運用益が合計されて、8,680,412円の運用結果となります。

また、税金面に関しては、30年間で所得税と住民税を合計して924,000円の税金の負担を節税することが可能です。

さらに、運用の利益にかかる税金も合計で666,416円分非課税(3,280,412円×20.315%)になるという結果となりました。

SBI証券でiDeCoのシミュレーションを行う際の注意点

ただしこのサイトでのシミュレーションは以下の点に注意する必要があります。

実際の運用にはコストがかかる

SBI証券でiDeCoに加入した場合でも、手数料などのコストが発生し、この試算のサイトは、コスト面が反映されていないため注意しましょう。

例えば、毎月の口座管理手数料の167円や、運用会社に支払う信託報酬(拠出した金額の年〇〇%)などを実際に支払う必要があるため、注意しましょう。

所得から控除される額や年収などにも注意

このサイトで計算されている控除の額はあくまで、概算であり、考慮されていない控除も存在します。

例えば、生命保険に加入をしていた場合の「生命保険料控除」や、住宅ローンを組んでいる方の「住宅ローン控除」などが反映されていません。

また年収がずっと一定という方は少なく、昇格や降格、転職、会社の業績になどによって上下しますので、注意しましょう。

SBI証券のiDeCoはこんなひとにおすすめ

このような特徴を持ったSBI証券のiDeCoですが、まとめると以下のような方々におすすめです。

幅広い投資商品から投資先を選びたい場合

SBI証券は、iDeCoに加入できる金融機関の中でも、圧倒的に多い選択肢の中から、商品を選ぶことができます。

iDeCoは複数の金融機関で申し込むことができないため、一旦加入をしたものの、時間が経ち投資先を変更したくなった時、自分が投資したい商品がなかった場合は、金融機関を変更する必要があります。

しかし金融機関を変更するには、移管の手数料が発生するだけでなく、移管の完了まで時間がかかる可能性があります。

SBI証券でiDeCoを行うことにより、加入後に投資商品を変えたいとなった場合も、金融機関を変更することなく、幅広い商品から選ぶことができます。

低いコストで運用したい

SBI証券は、口座管理手数料が無料な上に、信託報酬の低い投資商品も多数揃えているため、できるだけ低いコストで運用したいというかたにもおすすめできます。

コストが低いからといって信用がないわけではなく、むしろオンラインの証券口座では、口座保有数が1番多いため安心して運用することができます。

低いコストで運用したい場合は、加入時にセレクトプランを選択することにより、コストの低い投資商品を選ぶことができます。

まとめ

以上の点からにSBI証券でiDeCoに加入すると、

・業界随一の低コスト
・様々なニーズを満たす商品ラインナップ

というメリットが得られる一方で

・年金の受け取り形式の選択肢が少ない
・管理画面が不便

などのデメリットも存在します。

SBI証券のiDeCoは、投資の初心者だけでなく投資に詳しい方にもおすすめできる内容とい言えるでしょう。

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